「気づき」とは英知の架け橋? どういうことか考えます
経験から学び、活かし、伝える
「学ぶことがたくさんあっても、教えることは少ししかない。
なぜなら、学びの大半は、経験によるものだから・・・・。」
自身の経験を活かしていくことはもちろん、その経験を他の人に伝えることは大切である。
経験を伝えること、それはまさしく「気づき」を与えることである。
知識を「気づき」として伝える場合も、経験に基づいた知識でなければならない。
いわゆる「知行合一」でなければ、生きた知識にならないということである。
「気づき」とは何か、どのようにすれば活性化できるのか、今一度考えてみよう。
「気づき」とは
「気づき」とは、想像するために必要な言葉や絵図による「手がかり」のことであり、光や音、匂いや感触など、人間の五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)に働くものも含まれる。いろいろな知識や経験を持っている人が、まだ持っていない人のために、考えや意思を確実に伝えるための有効な方法である。伝えられた人が正しく想像できるためには、その範囲はより広く、より深い方が良い。
しかし、「手がかり」は多すぎてはいけないし、ひとつの方向に偏っていてもいけない。いろいろな「手がかり」がムラなくあること、つまりは、ダイバーシティであることが、「気づき」を正しく伝えるための普遍的で最高の条件なのである。「気づき」とは人間関係そのものであり、過去の経験と未来の創造を繋ぐ英知の架け橋になるものである。
「気づき」の活性化
「気づき」を活性化するためには、日頃からの円滑なコミュニケーションによる相互理解が、大前提であることは言うまでもない。コミュニケーションには、連絡、報告、相談の3つの手段があるが、その原則にしたがって、日々活性化することが大切である。しかし、無感情で無機質なコミュニケーションでは、形式知だけのコミュニケーションに留まってしまう。ちょっとした言葉使いや挨拶での態度により、無意識のうちに心の壁を作ってしまい、本当に伝えたいこと、本当に聞きたいことが埋没し、混沌・曖昧・錯誤の状況に陥ってしまう。
円滑なコミュニケーションのためには、相手の立場・思いなどを考え、聞くことを主体に話しかける姿勢が大切である。ダイアログ・アプローチにしたがって意見を交換することにより、お互いの価値観を認め、気持ちに寄り添うことで信頼が醸成する。暗黙知を暗黙知として伝え合える心と技、人と人を繋ぐための「ホスピタリティ」を身につけ、「気づき」の架け橋を築いていこう。
コミュニケーション原則(Principle of Communication)
良好な連絡・報告・相談があれば、混沌・曖昧・錯誤の状況でも「気づき」を表出できる 。
コミュニケーション原則
状況や結果などの事実を時宜に連絡しあう
Inform fact (condition & conclusion) timely
目的や理由などの真実を正確に報告しあう
Report true (intention and occasion) exactly
立場や感情などの現実を素直に相談しあう
Talk real (situation and impression) frankly
ダイアログ・アプローチ(Dialogue Approach / PDCA)
お互いの価値観を認め、気持ちに寄り添うことで信頼を醸成し、「気づき」を活性化する。
たとえ上下関係があっても、対等な立場で話し合う姿勢があれば、伝え合うことはできる。
示す → 論じる → 比べる → 諾う
Present Debate Compare Accept
(相手へ) (互いに) (互いに) (自分が)
2022年01月17日
ぴくはりさーち
代表 保科修一
安市 だるまのお焚き上げ