未然防止をどのように評価するのか?
いろいろなトラブルを回避するための未然防止であるが、正しく評価することは大変難しい。なぜなら、手を打っても打たなくても、何も変わらない場合が多いからである。そのような状況が続けば、そのうちにやめても良いのではないか、と考える人が出てくる。しかし、そのような考えから止めてしまった後に、トラブルが発生してしまうことは多い。
未然防止が成功しているということは、何も起きていない状況そのものである。ならば、成功というのはどういうことなのか、正しく認識することが必要だろう。未然防止を確実に続けていくためには、成功の本質を知らなければならない。
成功の本質
失敗で得られる教訓を活かすことにより、失敗しないことはできる。
しかし、成功にはたどり着けない。失敗しないことが成功ではない。
成功とはどのような状況なのだろうか。
やはり、何事も起きていないという状況だろう。
とすれば、何も起きていない状況の中に潜んでいる秘訣を探ることで、
成功の本質が見えるということになる。
秘訣は自然的なものと人為的なものに分けられるが、
分けたからといって成功の本質が見えるわけではない。
それにしても、何も起きていない状況の多くは、普通といえるのではないか。
そうであれば、何も起きていないことが普通なのか成功なのか、
いろいろな事例を見ながら、線引きをしなければならない。
成功の本質を探ることは、失敗の真因を探ることよりも遙かに難しい。
何も起きていない状況を広く深く長く、見たり聞いたり感じたりする。
そのようにして、暗黙知、いわゆる成功の体験として心に留めることが、
成功の本質にたどり着くための唯一無二の方法なのだろう。
書物を読んだだけでは理解できない世界に、成功の本質があることは間違いない。
成功の本質が潜んでいる方角は決まった。
さあ、成功をつかむ旅に出かけようではないか。
2021年07月08日
ぴくはりさーち
代表 保科修一
八重桜と菜の花の饗宴 春の小布施橋